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第8回天塩川流域懇談会

第8回天塩川流域懇談会

第8回天塩川流域懇談会

日時:平成14年 1月24日(水曜日)13:00~15:30
場所:士別プリンスホテル2階 金翅の間
出席者:懇談会メンバー(敬称略)

石川 信夫 ・ 梅津 和昭 ・ 岡村 俊邦 ・ 黒木 幹男
酒向 勤 ・ 清水 康行 ・ 田苅子 進 ・ 橘 治國
出羽 寛 ・ 長澤 徹明 ・ 肥田 照美 ・ 前川 光司
増田 政司 ・ 山口 研吉 ・ 國谷 守(天塩町収入役:代理)

議事概要

第8回天塩川流域懇談会
1.懇談会の経緯(第1回から第7回まで)
2.天塩川の現状と課題について
3.提言について
4.委員懇談
5.その他

第8回意見のキーワード

  • 流域の特性を考慮した治水対策が必要である。
  • 旧川や水田等、流域の様々な遊水機能を生かした総合的な治水対策が必要である。
  • 過去に幾度となく被害を受けている地域に対しては、早急な治水対策が必要である。
  • 流域全体の本・支川バランスを考慮した整備が必要である。
  • 川の水を有効に利用するためには、流域管理の視点から、利水施設間の情報伝達ネットワークの形成や弾力的な運用等、合理的な利用を推進する必要がある。
  • チョウザメに関してもその再生について検討を行うべきである。
  • 天塩川の特徴である蛇行、旧川の機能を活かした良好な河川環境の保全・再生を図るべきである。
  • 旧川における生物の多様性を保全すべきである。
  • ペンケ沼の喪失等、環境変化の著しいサロベツ川については、環境に対する迅速な対応が必要である。
  • 子供たちが川で遊び、川から学ぶことのできるような環境をつくる必要がある。
  • 河道内樹木については、治水や環境上の機能や影響を考慮し、適正に管理する必要がある。
  • 天塩川に係る河川情報の収集や整備、提供については、地域の協力も得ながら内容の充実を図る必要がある。
  • 河川管理施設や許可工作物については、施設間の情報伝達機能の充実を図り、適正に操作、管理する必要がある。
  • ハザードマップ等防災情報が早急に地域に提供できるよう、整備・支援が必要である。

議事要旨

河川の維持管理について
  • 今後の維持管理のあり方として、高水敷の樹木を整理した後、牧草地にして酪農家に無料で管理してもらうようなことも考えられるのではないか。
  • 河川カルテの内容に、環境調査で分かった樹木や貴重な生物の情報等、環境的な観点でのデータを入れる必要があるのではないか。
    • 事務局解答>河川カルテの書式にないため、余り書かれていないというのが現状ですが、河川環境情報図を各現場に配布して周知していきたい。
  • 河川カルテの内容に、農業用水や水道用水がどのように利用されているのか等、水利用についても付加してはどうか。
  • 河川カルテはハードの方の診断のみで、ソフトの方ができていない。例えば、河畔林が非常に傷んでいることや、あるいは貴重な鳥が飛来している等、非常に大事なことだと思うが、それについては、別の観点から考えないとできないだろう。実際にはボランティア等の活用などの具体的な方策を考えていかなければならない。
  • 維持管理の理念図が示されている「地域の連携と個性の活用」という表現は適正なのか。地域特性の活用ということではないか。
    • 事務局解答>ご指摘のように、もっとわかりやすい情報の伝え方を今後充分検討する。
  • 河川管理施設や許可工作物の操作の方針に関して、施設間の情報の伝達網の機能の充実という視点が非常に重要になってくるのではないか。
  • 河川を横断する砂防ダム等の人工工作物の維持管理が必要である。
  • ハザードマップについて、早急に作成するということを提言できないだろうか。
提言について
1.前文について
  • 提言の本文だけでは、天塩川は悪いというような感じを持ってしまうので、前文として、この天塩川はこのようなすばらしい河川ということを上げておく必要があるのではないか。
  • 天塩川はすばらしいという印象を強く出された方がいいのではないか。こんなにすばらしい天塩川をおかしくしないようにしようというような印象である。

2.治水について
  • 平成12年、平成13年と、剣淵川の氾濫によって農作物が水浸しになる等の水害があった。環境保全や利水と治水とのバランスを考慮しながら早急な対策を地元は望んでいる。
  • 治水対策は、下流側から順番に流下能力を上げていく方法で行っているので、効果が出るまでには多少の時間がかかるはず。その中で、環境保全とのバランスを考慮した場合、緊急的に流下能力を上げなければならない箇所については樹木を伐採するような対処方法も考えなければならない。
  • 洪水を安全に流下させることについては、流域全体として取り組む必要があることが、これからの治水の本来の姿である。単に河道内の不要な水を早く流せという表現は不十分である。その必要な施設を整備するという言い方ではないか。
  • 流下能力の確保と河畔林管理については、諸々のことを考慮しながら流下能力を確保すべきであるという表現が治水としての書き方である。
  • 流下能力のところについて、樹木や鳥や魚ばかりではないので、生態系という表現が必要ではないか。
  • 水産資源の関係からみても河畔林は残す必要がある。その河畔林にしても、大洪水になると根むくれのまま海まで出てしまい漁業被害が出る。そこで、残すべき樹木、撤去すべき樹木を考えた上で、維持管理を考えていかなければならない。
  • 旧川などの機能を最大限に生かした総合治水については、流域の中の色々な施設、公共施設や水田等の活用も踏まえた、総合的な治水対策が必要であるという書き方である。
  • 天塩川に残されている旧川等を利用した遊水地を十分に活用した治水環境というのを配慮してほしいので、キーワードに遊水地の活用というのを入れてほしい。
  • サロベツ川の治水の問題は非常に大きな問題であり、これを河川環境の整備と保全の項目の中に入れたのでは本旨が読めてこない。ここは治水を行うのであれば、その他の部分にも配慮してやるべきであるという意味ではないのか。
  • サロベツ川については治水環境云々の迅速な対応策を検討すべきである。
  • 小さい河川から出てくる水によって氾濫する内水氾濫が発生することを考えれば、流域全体として考えた上で進めていくべきである。
  • 支川のことについて再度整理する際に、道や市町村と協議しなければならない。
  • 流域レベルで考えるということを強調する必要がある。
  • 異常気象にこだわるが、これから50年たったら、名寄を含めた上川の気象は、今の福島県のようになり、平均温度が5度上がるといわれている。地元では寒冷地仕様自動車等のテストをやっているが、マイナス20度を超える機会が減り困っている。温暖化の現象が進んでいることなのかもしれない。
  • 世界的な異常気象という表現は余り使用しない。地球環境の変動という表現である。その変動の動きが、大洪水になるか、大干ばつになるかというのは、全く分かってないはず。また、プラス5度というのもすごい幅がある。1度から5度というのが今までのシミュレーションの結果である。

3.利水について
  • 前回、第7回懇談会の意見のキーワードに、利水に関して流域レベルで考える必要があることと、治水と利水とのバランスなど十分に配慮をしていく必要があるということを付加してはどうか。
  • 生活用水、農業用水、環境用水を適正に運用、活用していくためには、流域管理という視点が絶対に必要であり、施設間の情報伝達やネットワークの形成などが必要になってくる。
  • 洪水のときは100トン以上の水が流入されるが、渇水期には1桁も入って来ない状態が続き、それを支流が補っている部分がたくさんある。支川、支流というものの考え方もある程度考慮する必要がある。

4.環境について
  • サクラマス、サケ、ヤマトシジミ等は、なぜこの3つを例示的に上げているのか説明が必要である。また、スタージョン(チョウザメ)を再生するという、もう少し大きな夢を持たせる書き方ができないか。
  • 天塩川の特徴は、蛇行していることと旧河川があることであり、川が相当直線化されているがまだ少し蛇行が残っているので、もっと踏み込んだ形で、蛇行をもう一度復活させるようなことを考えてみてはどうか。
  • 旧川の総合的な利用の中に、旧川の生物多様性の保全機能を付加してはどうか。実際に本川の方では生物多様性が相当傷つけられているので、旧川の方で保証することが考えられるのではないか。
  • サロベツ原野のペンケ沼の様子が刻々変化しており、それに対する迅速な対応が望まれる。資料の図面の整合性がないので、修正した方がよいのではないか。
  • 天塩川の水質について、夏場渇水時期の河川の状況はBODだけでは測れない部分がかなりあると思う。天塩川流域全面にわたって泡が途切れなく天塩の海まで続いている。その部分を改善しなければ天塩川の未来に少し陰りが出るのではないかと思う。
  • 河川の汚濁については、これから子供たちの教育にも大きく関わってくるものもあるので、そのような視点も配慮した表現があればいいと思う。
  • 三日月湖に農業用水等の汚濁された水が流れ込むという危険が十分にあるので、地域から改善の必要性の意見が強く要望されている。国や北海道、市町村が連携して対策を行う表現が必要である。
  • 天塩川の河川環境を保全再生するための目標を設定し、評価を行うシステムをつくるべきであるということに関し、目標を設定して評価し、それをフィードバックして実現していくという表現が必要である。
  • テッシについては、社会的や観光的な価値ばかりではなく、カワアイサ等の鳥の分布に大変貴重なデータが得られたので、その付近に生息、生育する動植物の多様性ということを取り上げてもらったが、天塩川にはテッシだけではなく、その他、まだ取り上げるべき環境はあると思う。全体の中での環境の一つの重要な部分としてとらえてそれの目標を設定して評価し、実現していくという考え方が必要ではないか。
  • 堤防と水辺との空間には、かなりの面積があり、そのような場所には適切な樹種を選んで植樹が望まれる。
  • 下流はエゾヨシが繁茂しており、それ以外の木は必要ないと思う。場所によってハンノキが適正であったり、ヤチダモが必要な箇所もあるだろう。

5.利用について
  • 現在、流下能力が確保されている上流部において、あまり樹木を伐採しないで残していただきたい。北海道の観光産業の中で、今すごい収益を上げているラフティングについて、天塩川の上流部で行えば、余市、ニセコで行われているものよりいいものができると思う。自然、野生の動植物も定着して、十分楽しめる川になっている。
  • 川の駅構想を考えた場合、多額な資金を投入するので、教育的な場、地域としての活用、防災ステーション的な活用、イベントの開催場所等、有効利用を考えていく必要がある。また、本州の自然に恵まれない方々が北海道に来た場合の受け皿づくりなど観光面との連携も併せて活用していくことが今後の描いている構想として考えている。
  • 旧川などの機能を生かした総合的な治水ばかりではなく、水環境あるいは水管理という総合的な視点を入れておく必要があるのではないか。
  • 懇談会の資料集等をピックアップして、例えばウオッチングに来る学生や小学生に天塩川のすばらしさと現実を知らせるような副読本的なものを配布する必要があるのではないか。
  • 川づくりといった部分では、施設整備等も大事だと思うが、住んでいる人たちのもっと身近な川にならなければならないと思う。天塩川を身近な川に感じられるのかどうかは、子供たちを中心とした学校教育の中で、例えば、今総合学習等に取り込んでいくことや、副読本を出す等、天塩川をもっと知ってもらうということが大事である。

6.連携について
  • 様々な機会をとらえて、住民、団体の意見を聞いていくということは必要であり、この懇談会でダムに反対する方の意見も聞くべきであるが、次に引き続き行われる流域委員会や公聴会等、あらゆる機会で住民の個人とか団体の意見を気軽に述べられる機会を実現することを提言の中に入れていただきたい。
  • 反対住民の意見を聞くということについては、ぜひこの会で聞くべきだということを主張されているが、この提言に、住民の意見については、公平性を保ちつつ、様々な機会をとらえて聞いていくという姿勢が大事であるというのを盛り込むこと。また、次に行われる具体的な施設の計画を議論していく流域委員会、公聴会などの場でそのような意見を聞いていくことを盛り込んでもらいたい。
  • 流域の連携に、学校教育など義務教育的な表現を入れておいていただきたい。

お問合せ先

治水課

  • 住所:旭川市宮前1条3丁目3番15号
  • 電話番号:0166-32-4245

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