流氷ってどんなもの？
　流氷がどうやってできて、どこからやってくるのかを調べてみよう。

流氷は「流れる氷」と書くとおり、遠くロシアの海から約1,000キロメートル近くの距離（きょり）を流れてきた氷のかたまりのこと。
　北海道のオホーツク地域や知床（しれとこ）半島、とおく根室のあたりまで流氷が来ることもあります。
　ところで、みんなは、湖がこおったのを見たことがあるかもしれないけど、海がこおったのは見たことないよね。 じつは、海の水はふゆうの水よりこおりにくいんだよ。
　では、どうして海の水はこおりにくいのかな・・・。流氷はなぜできるのかな、そして、どうやって、北海道の海まで流れてくるんだろう。
　みんなも流氷ができるしくみを調べてみよう。

流氷が人びとのくらしにもたらすことを調べてみよう。
　
　 流氷が来ることで、オホーツク海沿岸（えんがん）のまちには、とてもよいことがあるようですよ。でも、一方で困ったことになっている人もいます。
　流氷がこの地域（ちいき）の人たちのくらしにどんな影響（えいきょう）をもたらしているのでしょうか。
　みんなも考えてみましょう。

流氷はプランクトンをたくさん運んできます。
　プランクトンは魚のえさになります。えさがたくさんある海は魚にとっても魅力的（みりょくてき）。そこで、いろんな種類（しゅるい）の魚がたくさん集まってくるのです。
　流氷の来るオホーツク海は、たくさんの魚のとれる、ゆたかな海なのです。オホーツク海に面した地域（ちいき）はサケやマス、ホタテを中心とした漁業（ぎょぎょう）がとてもさかんです。
　みんなが食べている魚のなかにも、オホーツク海でとれたものがあると思いますよ。

また、ゴマフアザラシやオオワシ、そして、「氷の妖精（ようせい）」、「流氷の天使」ともよばれているクリオネも流氷といっしょにやってきます。
ゴマフアザラシは流氷の上で出産（しゅっさん）、こどもを育（そだ）てるといわれています。

流氷がやってくる時期、オホーツク海に面した紋別（もんべつ）港や網走（あばしり）港では、世界でもここにしかない「流氷砕氷船（りゅうひょうさいひょうせん）」に乗って、流氷をすぐそばでみることができます。「流氷砕氷船」は、こおった海をガリガリけずってすすむんだよ。
　最近は、日本国内だけでなく、アジアなどの外国からの観光客も流氷を見におとずれることがあるそうです。

じつは流氷が来ることで、こまる人たちもいたのです。 サロマ湖や能取湖（のとろこ）でホタテやカキを育てていた漁師（りょうし）さんたちです。
　サロマ湖や能取湖は、湖と海がつながっているため、以前は流氷が湖に流れこんできました。流氷は大きくておもい氷のかたまりです。湖に入ってきた流氷によって、漁船やカキ・ホタテを養殖（ようしょく）するための施設（しせつ）がこわれてしまっていたのです。
　漁師さんたちにとって、湖に流れこんでくる流氷はやっかいものでした。

流氷による被害（ひがい）をなくするためにどのような方法をとったのでしょうか？
　みんなだったら、どうしたらいいと思う？

Q　1　流氷ってしょっぱいの？　
　　　　流氷は海水がこおったものだから、きっと、しょっぱいよね。
　
Q　2　流氷が鳴（な）く！？
　　　　流氷が来るまちに住んでいるひとが言ってたんだ。
　　　　 流氷って鳴くんだって。
　　　　 氷が鳴くってどういうこと？