現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 釧路湿原自然再生協議会 トップページ
  4. 第15回旧川復元小委員会 議事要旨

第15回旧川復元小委員会 議事要旨

第15回(平成24年11月27日)

  • タイトル

第15回旧川復元小委員会 議事要旨

第6期旧川復元小委員会の委員長及び委員長代理の選出

 第6期旧川復元小委員会の委員長として、委員から神田委員が推薦され、会場からの「異議なし」という発言により神田委員が委員長に選任された。
 また、委員長代理として神田委員長から針生委員が推薦され、会場からの「拍手」により、針生委員が委員長代理に選任された。

現地視察の感想

 神田委員長より、今回の現地視察を終えてのご意見やご感想がありましたら述べて頂きたいとの提案があった。

(委員)
■ 旧川復元箇所の上流部の砂州およびワンドの形成により、魚類の生息場所として適した環境がつくられているように感じた。

(委員)
■ 旧川復元の流入部付近には当初、砂州が形成されることは考えていなかったが、流量に応じた川幅が自然に形成されたことにより、砂州が形成されたものと考えられる。

(委員)
■ 計画どおりに植生や魚類が生息するための環境が復元されている印象を受けた。

(委員)
■ 直線河道が埋め戻された箇所及び残土撤去した箇所は、湿原植生は広がっていることに驚いた。
■ 復元した旧川の景観を観光客や地元の子供たちにぜひ見てもらいたい。なかなか一般の人は近づくことができない所と思うので、近寄れるような場所が出来ればいいと思う。

(委員)
■ 8年前にJRのSL冬の湿原号の中で旧川復元事業を紹介したことがあり、8年前と比べ、景観が大きく変わったことを実感した。今後、JRを利用するお客様に旧川復元事業の紹介をすることができるので、良かったと感じた。

(委員)
■ 周りの人たちにいろいろ聞くが、子供たちが見られる場が出来ないかという声が結構出ている。旧川復元を観察できる場所が近くに出来れば、今後の湿原保持のためにも良いと思う。

(委員長)
■ 自然保護という観点では、自然が戻ればそれで良いということになるが、折角こういう事業を行ったので、一般の方に広く知って頂くことも我々の任務の一つであるように思う。今後は自然再生の現場が見学できるようなことを、ソフト面、ハード面の両方でやって欲しい。

議事1:平成24年度モニタリング調査結果について

 事務局より、モニタリング調査結果について説明が行われた後、内容について協議が行われた。

(委員)
■ ヨシの根付は、植え方で変わるのか。ただ穴を掘って埋めるだけの方法では根付かないのか。

(事務局)
■ 去年のヨシの移植会では、根と種を移植した。種の方はうまくいかなかったので、今年は根の方を使って標茶高校の生徒と一緒に移植した。

(委員長)
■ ヨシの根をどうやって植えているか。

(事務局)
■ 1つずつ節ごとに切って、縦に10センチメートルぐらい穴を掘って植えている。

(委員)
■ P13の湿原中心部への土砂流入の軽減について、Q-Qs式を確認すると五十石~茅沼まで、河川流量と浮遊砂量の関係式はほぼ変化していないようであるが、五十石と茅沼での土砂量の差は、溢れた流量だけの差なのか。計算の考え方を説明して欲しい。

(事務局)
■ 流量の観測方法としては、河川水位を測っており、その水位から流量と水位の相関式(H-Q式)より算出している。土砂量の観測方法としては、採水して得られた土砂量と採水したときの流量から流量と土砂量の相関式(Q-Qs式)より算出している。
■ PPTの結果は、今回の洪水時間分(72時間分)の土砂量を算出し、観測地点の上下流(五十石~茅沼)を差し引いたものが790m3となり、これが蛇行復元を行った箇所へと氾濫しているものと考えられる。

(委員)
■ 旧川の低水路満杯流量から想定すると効果が大きいように感じる。時間ごとに土砂濃度が変わっていると思われ、低水路満杯流量に到達し、それ以上の通水量が増加しなくても土砂濃度が変化していることも考慮しているのか。

(事務局)
■ 効果量については観測誤差等もあるので一概に言えないが、観測を継続して行いデータを積み重ねていきたい。

(委員長)
■ 五十石地点における840m3の土砂量は、かなりの部分が釧路川本川からではなくオソベツ川から流入していると考えて良いか。

(事務局)
■ 今回の出水ではオソベツ川上流域で、10mm/hrを超える雨が約5時間継続してため、急激に流量が増加したと考えられ、そのため土砂量も多くなったことが考えられる。

(委員長)
■ 釧路川の茅沼地点で50m3になったものが、その下流の二本松地点では630m3に増えているのは、ヌマオロ川から流入してきていると言うことか。

(事務局)
■ 二本松地点で630m3に増加した原因として、ヌマオロ川、他の支川、河道からの巻き上げなどが考えられる。

(委員)
■ 今回の出水時の流量を教えて欲しい。

(事務局)
■ 五十石橋地点で135m3/s、五十石地点で224m3/s、茅沼地点で73m3/sであった。

(委員)
■ 直線を埋め戻したところで冠水している写真があるが、今後植生はどのように遷移していくと考えられるか。

(委員長)
■ 最終的にはヨシの群落で占められる湿原になると思われる。それ以前の短期的には、イの群落ができる。それがだんだんとヨシに変わっていくことになる。
■ 最初に土砂撤去した所は既に5年経過したが、完全にヨシ群落に変わっている。ヨシを植えたところもあるがほとんどは自然に変わったものであり、埋め戻し部もおそらく3年から5年くらいでヨシの湿原に変わり、それが安定的に続くと考えられる。

議事2:旧川復元に向けた調査について

 事務局より、旧川復元に向けた調査について説明が行われた後、内容について協議が行われた。

(委員長)
■ 今後の旧川復元事業は4河川を対象として、基本的に既存の資料を使って次の事業実施に向けた調査を進めていくという事である。

(委員)
■ 懸念すべき事項調査として、周辺農地への影響等を十分に調査する必要がある。

(委員)
■ ヌマオロ川には、カワシンジュガイが生息している貴重な場所があり、その分布状況等を調査して頂ければと思う。

(事務局)
■ 分かりました。

(委員)
■ 旧川復元を実施することで期待するものは、植生の回復、魚類の回復等、河川の特徴によって様々あると思うが、川の景観復元も対象にして調査を進めて欲しい。

(事務局)
■ 旧川復元の将来像については、茅沼地区と基本的には同じと考えている。実際に蛇行が復元し、自然環境が回復することに景観も含まれていると考えている。

(委員長)
■ 次期旧川復元事業については、農家への影響、動植物を含めた自然環境の保全、土砂の軽減効果を含めて、今後議論すべきである。

現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 釧路湿原自然再生協議会 トップページ
  4. 第15回旧川復元小委員会 議事要旨