第16回湿原再生小委員会 議事要旨
会議の冒頭、事務局から第15回湿原再生小委員会の発言概要と今後の検討方針(案)について説明を行った。
第16回(平成27年12月18日)
第16回湿原再生小委員会 議事要旨
会議の冒頭、事務局から第15回湿原再生小委員会の発言概要と今後の検討方針(案)について説明を行った。
議事1:幌呂地区湿原再生事業
事務局から説明を行い、内容について協議が行われた。
(委員長)
・ 概ね40センチメートル切り下げると冠水して、湿地の回復が期待できる。微地形の影響等により部分的にオオアワダチソウが生育した箇所については経過を見ながら今後対応をしていく予定である。
(委員)
・ 幌呂地区湿原再生事業の目標は何だったか?今までの説明を聞くかぎり外来種が侵入しなければ良いように聞こえるが。
(事務局)
・ 減少している湿原面積を回復させようとしている。もともと当地域はヨシ群落が覆い茂っている地域であることから、ヨシ群落の生育を最終目標としている。
(委員)
・ 地下水のモニタリング結果をみると、冠水しているエリアが多いと思われる。冠水している状況は目標であるヨシ群落にとって良い状況なのか教えてほしい。
・ 今後、オオアワダチソウの生育状況によって切下げを実施するとの事だったが、切下げによりまた冠水する面積が増えると思うがその辺りをどう考えているか教えてほしい。
(事務局)
・ モニタリング結果を見ると殆どの期間で冠水しているが、現地を見ると降雨が少ない時期に地下水位が下がり、地表面が出てきている。この繰り返しが行われることで大きな意味で湿原状態が保たれていると考える。
・ 今後のモニタリング結果等から恒久的に冠水したエリアが出た場合、対策等の検討を実施したい。
(委員長)
・ 調査を実施するにあたり、リファレンスサイトを選定している。リファレンスサイトにある湿原植生になることを期待して切下げを実施している。
(委員)
・ 再生事業区域の一部には過去に設置された暗渠があり、暗渠上の植生は他の植生と微妙に違っている。暗渠で地下水が排水されると乾燥化の原因にもなる。事務局に確認したところ来年度調査を実施し、排水がされているようなら何らかの対策を実施すると伺っている。
(事務局)
・ 暗渠については去年の委員会でも話があがっていた。過去の資料等について調べたが現存はしていない。このため、事業を実施している最中に発見された暗渠は適宜対応していく。
・ 今後も使用する排水路について調査を実施し、排水路に接続されている暗渠があった場合、今後対応について検討を進めてく。まずは、来年度現地調査を実施したい。
(委員)
・ 切り下げた直後の植生と1年~3年後の植生は当然異なる。初めからゴールを目指すのではなく、地下水位の変化をみながら実施すべきである。
(委員長)
・ 現在のところ、現地には一年草の草本が多い。今後、多年草の植物が出てきて、リファレンスサイトで構成されている植物が現れてくることを期待する。
(委員)
・ 1号支線排水路と事業実施箇所の地下水位との水面差について教えてほしい。
(事務局)
・ 詳細な数値は無いが、1号支線排水路の水位のほうが低い。
(委員)
・ 1号支線排水路の方が低いのであれば降雨や地下水が1号支線排水路に抜ける可能性が高い。H24年工事で事業実施箇所以外に水が流れないよう、周辺に盛土工事を実施している。1号支線排水路沿いにも水が抜けないよう、盛土等の対策工事を実施してみてはどうか。
(委員)
・ 試掘によって根の混入を確認するとあるが、根があった場合、どのような対策を実施するのか。
・ H25、H26に実施した箇所付近で切下げを行なっていない箇所にオオアワダチソウが確認されているが、ここの対応はどうするのか。
(事務局)
・ 計画では地下水面を基準にして掘削深を設定している。根の混入等が確認された場合は、1面全体の切下げ深を深くする。
・ 切下げを行なっていない箇所は、昨年までオオアワダチソウが確認されなかった。今年度、オオアワダチソウが確認されたが密度は低い。今後、様子を見ながら適宜対応していく。
(委員)
・ 湿原本来の姿に戻すのに切下げを行う必要があるのか。切下げた姿が本来の姿ではない。根本的に直すのであれば幌呂川の蛇行復元を実施すべきでは?
・ セイタカアワダチソウとオオアワダチソウの違いについて教えて欲しい。
(委員長)
・ 上記2つの意見について、議事録に記載し今後の討議の中で深めていきたいと思う。今日の議事内容と異なる提案を頂いたので議事録の方に留めておく。
(委員長)
・ 概ね40センチメートル切り下げると冠水して、湿地の回復が期待できる。微地形の影響等により部分的にオオアワダチソウが生育した箇所については経過を見ながら今後対応をしていく予定である。
(委員)
・ 幌呂地区湿原再生事業の目標は何だったか?今までの説明を聞くかぎり外来種が侵入しなければ良いように聞こえるが。
(事務局)
・ 減少している湿原面積を回復させようとしている。もともと当地域はヨシ群落が覆い茂っている地域であることから、ヨシ群落の生育を最終目標としている。
(委員)
・ 地下水のモニタリング結果をみると、冠水しているエリアが多いと思われる。冠水している状況は目標であるヨシ群落にとって良い状況なのか教えてほしい。
・ 今後、オオアワダチソウの生育状況によって切下げを実施するとの事だったが、切下げによりまた冠水する面積が増えると思うがその辺りをどう考えているか教えてほしい。
(事務局)
・ モニタリング結果を見ると殆どの期間で冠水しているが、現地を見ると降雨が少ない時期に地下水位が下がり、地表面が出てきている。この繰り返しが行われることで大きな意味で湿原状態が保たれていると考える。
・ 今後のモニタリング結果等から恒久的に冠水したエリアが出た場合、対策等の検討を実施したい。
(委員長)
・ 調査を実施するにあたり、リファレンスサイトを選定している。リファレンスサイトにある湿原植生になることを期待して切下げを実施している。
(委員)
・ 再生事業区域の一部には過去に設置された暗渠があり、暗渠上の植生は他の植生と微妙に違っている。暗渠で地下水が排水されると乾燥化の原因にもなる。事務局に確認したところ来年度調査を実施し、排水がされているようなら何らかの対策を実施すると伺っている。
(事務局)
・ 暗渠については去年の委員会でも話があがっていた。過去の資料等について調べたが現存はしていない。このため、事業を実施している最中に発見された暗渠は適宜対応していく。
・ 今後も使用する排水路について調査を実施し、排水路に接続されている暗渠があった場合、今後対応について検討を進めてく。まずは、来年度現地調査を実施したい。
(委員)
・ 切り下げた直後の植生と1年~3年後の植生は当然異なる。初めからゴールを目指すのではなく、地下水位の変化をみながら実施すべきである。
(委員長)
・ 現在のところ、現地には一年草の草本が多い。今後、多年草の植物が出てきて、リファレンスサイトで構成されている植物が現れてくることを期待する。
(委員)
・ 1号支線排水路と事業実施箇所の地下水位との水面差について教えてほしい。
(事務局)
・ 詳細な数値は無いが、1号支線排水路の水位のほうが低い。
(委員)
・ 1号支線排水路の方が低いのであれば降雨や地下水が1号支線排水路に抜ける可能性が高い。H24年工事で事業実施箇所以外に水が流れないよう、周辺に盛土工事を実施している。1号支線排水路沿いにも水が抜けないよう、盛土等の対策工事を実施してみてはどうか。
(委員)
・ 試掘によって根の混入を確認するとあるが、根があった場合、どのような対策を実施するのか。
・ H25、H26に実施した箇所付近で切下げを行なっていない箇所にオオアワダチソウが確認されているが、ここの対応はどうするのか。
(事務局)
・ 計画では地下水面を基準にして掘削深を設定している。根の混入等が確認された場合は、1面全体の切下げ深を深くする。
・ 切下げを行なっていない箇所は、昨年までオオアワダチソウが確認されなかった。今年度、オオアワダチソウが確認されたが密度は低い。今後、様子を見ながら適宜対応していく。
(委員)
・ 湿原本来の姿に戻すのに切下げを行う必要があるのか。切下げた姿が本来の姿ではない。根本的に直すのであれば幌呂川の蛇行復元を実施すべきでは?
・ セイタカアワダチソウとオオアワダチソウの違いについて教えて欲しい。
(委員長)
・ 上記2つの意見について、議事録に記載し今後の討議の中で深めていきたいと思う。今日の議事内容と異なる提案を頂いたので議事録の方に留めておく。
議事2:達古武湖自然再生事業について
事務局より説明が行われた後、内容について協議が行われた。
(委員)
・ 市民参加イベントで市民と記載するのは何故か。周辺には町民や村民の方もいらっしゃる。どうして市民に強調しているのか意味があれば教えてほしい。
(事務局)
・ 全体構想では地域住民という表記も使用されている。今まで、市民、住民、地域住民といろいろな記載があったので、今後は意見を踏まえ、記載方法を考える。
(委員長)
・ 過去にも議論があり、「市民」は英語を直訳した日本語として使っているようだ。もともとはシチズンという言葉を使っていて、これは住民という意味で使っていた。シチズンを日本語に置き換えると「市民」という言葉になった。「市民」だと行政の市民と町民・村民等の市民とごちゃごちゃの意味になっていたので、全体構想では、ある時には市民を使い、ある時には住民を使い、またある時には地域住民という言葉を使っている。できるだけ皆さんが理解できる単語を今後使用していきたいと考えている。
(委員)
・ 7月の下旬に花が咲き、8月の下旬~9月の上旬に結実する。
(委員)
・ 栄養塩流入抑制は、地下水の結果を見ると上手く行かなかったと判断して良いのか。
(事務局)
・ 今年度の調査結果は、天候による振れ幅が原因と認識している。モニタリング数が少ないので来年以降も引き続き継続して調査を実施していきたい。
(委員)
・ 栄養塩を含んだ土砂の持って行った先は調査を実施しているが、もともとあった場所の調査は来年度実施すると考えて良いか。
(事務局)
・ すぐに成果は出にくいと思うが、今後モニタリングを実施していく予定である。
(委員)
・ ウチダザリガニについて調査を実施しているが、捕獲方法、捕獲時期、捕獲時間、今後定点観測を実施していくのか教えてほしい。
(事務局)
・ 8月の2回目の刈り取りの直前に実施している。捕獲時間は一昼夜(午後4時~明朝9時頃迄)となっている。各地点に網カゴを入れ中に餌(スルメ)を入れて実施している。ヒシを制御し、その他の水生植物を回復させることが目的であることから、制御区での観測は今後も継続する予定で考えている。
(委員)
・ 現在、達古武湖に焦点を合わせて啓発活動を行っているが、湿原全体と対象として啓発活動を実施してみてはどうか。
(委員)
・ 市民参加イベントで市民と記載するのは何故か。周辺には町民や村民の方もいらっしゃる。どうして市民に強調しているのか意味があれば教えてほしい。
(事務局)
・ 全体構想では地域住民という表記も使用されている。今まで、市民、住民、地域住民といろいろな記載があったので、今後は意見を踏まえ、記載方法を考える。
(委員長)
・ 過去にも議論があり、「市民」は英語を直訳した日本語として使っているようだ。もともとはシチズンという言葉を使っていて、これは住民という意味で使っていた。シチズンを日本語に置き換えると「市民」という言葉になった。「市民」だと行政の市民と町民・村民等の市民とごちゃごちゃの意味になっていたので、全体構想では、ある時には市民を使い、ある時には住民を使い、またある時には地域住民という言葉を使っている。できるだけ皆さんが理解できる単語を今後使用していきたいと考えている。
(委員)
・ 7月の下旬に花が咲き、8月の下旬~9月の上旬に結実する。
(委員)
・ 栄養塩流入抑制は、地下水の結果を見ると上手く行かなかったと判断して良いのか。
(事務局)
・ 今年度の調査結果は、天候による振れ幅が原因と認識している。モニタリング数が少ないので来年以降も引き続き継続して調査を実施していきたい。
(委員)
・ 栄養塩を含んだ土砂の持って行った先は調査を実施しているが、もともとあった場所の調査は来年度実施すると考えて良いか。
(事務局)
・ すぐに成果は出にくいと思うが、今後モニタリングを実施していく予定である。
(委員)
・ ウチダザリガニについて調査を実施しているが、捕獲方法、捕獲時期、捕獲時間、今後定点観測を実施していくのか教えてほしい。
(事務局)
・ 8月の2回目の刈り取りの直前に実施している。捕獲時間は一昼夜(午後4時~明朝9時頃迄)となっている。各地点に網カゴを入れ中に餌(スルメ)を入れて実施している。ヒシを制御し、その他の水生植物を回復させることが目的であることから、制御区での観測は今後も継続する予定で考えている。
(委員)
・ 現在、達古武湖に焦点を合わせて啓発活動を行っているが、湿原全体と対象として啓発活動を実施してみてはどうか。
その他
(委員)
・ 昨年の全体構想の見直し時にも意見が出ていたが、「わかりにくい」という意見があった。今日の議事でもそうだったが、全体目標が何だったのか、今年の目標は何だったのか、目標に対してどの程度達成できたのか等の話が前にあると、すっと内容が入りやすいと思う。
(事務局)
・ ご指摘の点を踏まえて全体の内容が分かるよう工夫していきたい。
表 第16回湿原再生小委員会の課題及び発言概要と今後の対応方針(案)
・ 昨年の全体構想の見直し時にも意見が出ていたが、「わかりにくい」という意見があった。今日の議事でもそうだったが、全体目標が何だったのか、今年の目標は何だったのか、目標に対してどの程度達成できたのか等の話が前にあると、すっと内容が入りやすいと思う。
(事務局)
・ ご指摘の点を踏まえて全体の内容が分かるよう工夫していきたい。
表 第16回湿原再生小委員会の課題及び発言概要と今後の対応方針(案)
項目 | 発言概要 | 回答及び今後の対応方針(案) |
---|---|---|
幌呂地区 湿原再生 について |
・モニタリング結果より、切下げた箇所は 結構冠水している。常時冠水している状態 はヨシ群落にとって良い状況であるのか。 |
・現時点では、地下水位の変動によ り湿原状態が保たれていると考えて いる。今後、モニタリング結果等で 恒久的に冠水するエリアが発生した 場合、対応等の検討を実施していく。 |
・再生事業区域内に設置されている暗渠上 は植生が異なっている。 ・暗渠で地下水が排水されると、乾燥化の 原因にもなる。 |
・事業を実施している最中に発見さ れた暗渠は適宜対応する。 ・来年調査を実施し、今後も使用さ れる排水路に接続している暗渠があ る場合、対応策を今後検討していく。 |
|
達古武湖 自然再生 について |
・栄養塩流入抑制は、地下水の結果を見る と上手くいかなかったと判断して良いのか。 |
・今年度の調査結果は、天候による 振れ幅が原因と認識している。モニ タリング数が少ないので来年以降も 引き続き継続して調査を実施してい きたい。 |
・ウチダザリガニについて調査を実施して いるが、捕獲方法、捕獲時期、捕獲時間、 今後定点観測を実施していくのか教えてほ しい。 |
・8月の2回目の刈り取りの直前に実 施している。捕獲時間は一昼夜(午 後4時~明朝9時頃迄)となっている。 各地点に網カゴを入れ中に餌(スル メ)を入れて実施している。ヒシを 制御し、その他の水生植物を回復さ せることが目的であることから、制 御区での観測は今後も継続する予定 で考えている。 |
|
その他 | ・昨年の全体構想の見直し時にも意見が出 ていたが、「わかりにくい」という意見が あった。今日の議事でもそうだったが、全 体目標が何だったのか、今年の目標は何 だったのか、目標に対してどの程度達成で きたのか等の話が前にあると、すっと内容 が入りやすいと思う。 |
・ご指摘の点を踏まえて全体の内容 が分かるよう工夫していきたい。 |