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第9回旧川復元小委員会 議事要旨

第9回(平成19年3月28日)

  • タイトル

第9回旧川復元小委員会 議事要旨

第3期旧川復元小委員会の委員長および委員長代理の選出

 第3期旧川復元小委員会の委員長および委員長代理として、第2期に委員の互選で選任された神田委員を委員長として、また中村委員を委員長代理として推薦する案が事務局より示され、会場からの「異議なし」という発言により第2期に引き続き神田委員が委員長に、中村委員が委員長代理に選任された。

議事1:施工年次計画について、議事2:移植・移動予定について

 事務局より、茅沼地区旧川復元事業の施工年次計画、移植・移動について説明が行われ、内容について協議が行われた。

(委員長)
右岸残土撤去箇所にヨシ原を再生しなければならないが、現在あるヨシの面積は非常に少ないので、ヨシの面積を広げるような事をしなければならないと思う。ヨシ移植に関しては、実験区を設けて、どの程度ヨシの根を薄く伸ばしても活着・再生するかという事を確かめながらやっていく必要がある。

(委員)
湿原近隣の牧草地にはマンシュウボクソウという牧草が生えており、これは乾燥地では旺盛に蔓延るので、ヨシの方が負けてしまうような気がするが、どんな対策を考えているのか。また、ヨシの種子というのは採取できないのか。

(事務局)
プール状に掘り込んだ中に移植する事によって、乾かない状態を創出する事を考えているが、移植後の状況を確認しながら対処していきたいと考えている。

(委員長)
裸地にした場合には、牧草に限らず帰化植物はかなりの勢いで入ってくる。このような状態ではヨシなんか負けてしまうと思うので、水を含んだような土壌条件を作り出すという事が大事だと思う。
種は採れない事もないとは思うが、種からだと根が50センチメートルになるまでには相当な年数がかかると思う。ヨシは根が張っているので、根さえ上手く移植してしまえば上の方はあまり気にしなくても良い。また根を移植すれば、次の年から直ぐ生えてくる。

(委員)
根の方が早いというのであれば、どこか場所を見つけて予めヨシを栽培しておけば、多くの根が使えるようになると思う。そうすれば5年の内にヨシ原を完全に広げることが出来ると思うので、そういう研究もお願いする。

(委員長)
裸地が沢山ありますから、そこを掘り込んで水を溜めるような実験は、今からでも出来ると思う。

(事務局)
なるべくなら、やりたいと思う。

(委員)
貴重植物をオソベツ合流点右岸側に移植するとなっているが、ここには裸地が多いのか。また、かなりの面積があるのか。

(事務局)
移植先は裸地を考えており、現状で他の植生があるところは考えていない。昔、河川を直線化する際に土を置いた場所なので、面積もかなりある。

(委員長)
現場を見ると、帰化植物に覆われているところもあるので、そういう所を掘り起こして移植に使うこともできる。移植候補地の状況は、帰化植物で覆われているか、砂地で裸地になっているのが殆どという印象でした。

(委員)
緻密に生態系に配慮していて非常に素晴らしいプランだと思う。ヤチウグイは環境変化に敏感で、止水域から流水域に移動するのは非常に難しいと感じますが、十分配慮して放流しようとしているので安心できる。
これだけの工事をするので(環境が)壊れる一面もあるが、長い目で見て蛇行したことによる利益という事を十分考えていかなければならないと思う。
旧川が蛇行して流れていた時代には、オソベツ川は別に流れていた。旧川周辺全体が氾濫原とするならば、そこまで心配する必要も無いのかもしれないが、昔より流量が多くなるので、その辺を心配している。

(委員長)
釧路湿原全体を考え、オソベツ川を元のオソベツ川に戻すという計画も検討している。まだ具体的にはなっていないが、将来的にオソベツ川は合流させないという事になるんだろうと思う。現時点ではオソベツ川の流量も一緒に流れてきているが、もともとオソベツ川自体はそれほどの流量を持ってなく釧路川本流に比べれば全然少ない。

(委員)
河川復元で形状が復元されても、水生生物が復元されなければ意味が無いと思う。釧路湿原は、大量のサケマスが産卵できるのが本来の自然生態系だろうと考えている。サケマスのような遡上魚が、釧路湿原の中で再生産できるような事も考えていただきたい。
下流の本釧路川は蛇行の魅力を十分含んだ河川だと思うが、今は岩保木水門で閉ざされ死んだ河川になっている。この再生事業の延長線上として、本釧路川を再生することも入れていただきたい。そうすることで、サケマスも釧路湿原の中で再生産されタンチョウの餌にもなり、本当の自然再生になると思う。今の自然再生というのは、都合の良いところだけピックアップして取り組んでいるのではないかと思う。

(委員長)
直接、今の茅沼地区の蛇行復元の問題とは離れますけれども、自然再生全体についての委員会からのご意見ということでございますね。もっともなご意見だと思います。

その他

 事務局より、協議会主催シンポジウムが2月23日釧路キャッスルホテルにて開催され、開催状況についてはホームページで閲覧であると報告が行われた。

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