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第20回協議会 議事要旨

第20回(平成26年10月21日)

  • 釧路湿原自然再生協議会

第20回協議会 議事要旨

議事1 :第19回協議会以降の小委員会開催報告

 事務局から第18回土砂流入小委員会、第12回水循環小委員会の報告を行った後、内容について協議が行われた。

【土砂流入小委員会について】
(会長)
・現状は、施設配置の工事は概ね完了しているのか、それとも今後も継続して工事を進めていくのか。

(事務局)
・帯工や落差工等の構造物は、ある程度対応策ができているが、河岸沿いの水辺林や土砂調整地等のメニューが残っており、後数年はかかる見込みである。

(中村)
・中流部の中久著呂の箇所は概ね完了したのか。

(事務局)
・帯工・落差工の整備はほぼ終えている状況である。

(委員)
・砂流入の対策がずいぶん進み、P24に示しているように沈砂池の効果が認められ非常に期待ができると考える。
・国で整備した沈砂池の管理は今後、自治体に下ろすと言っていたが、資金的な援助や技術的な助言等の予定について伺いたい。また、沈砂池の土砂堆積量をモニタリングする必要があると考えるが、モニタリング作業は住民が参加するとか、NPO・NGOが参加するという方法があると思うが、今後の手法についてご意見を頂きたい。

(事務局)
・今後の維持管理の費用は、国の補助金(農地・水保全の助成)で費用の補助ができると考えている。
・モニタリングを含む維持管理は自治体にお願いすることになるが、その手法については費用が余りかからない方法を考える必要があり、沈砂池の掘削土量を報告させて頂くのが、一番費用がかからないと考えており、具体的に堆積土砂量を測るのは難しいと考えている。

(委員)
・再生協議会の中には土砂流入小委員会があり、小委員会で出来上がった沈砂池を地域の人たちと、簡便な手法や科学的な手法等、どのようにモニタリングをしていくのか検討をし、資金的な援助や技術的な助言等を受けつつ再生協議会としてのプランを立ち上げる必要があると考える。

(委員)
・土砂流入小委員会の中でも新庄委員の言われた内容で進めようと考えている。

(委員)
・農水省から農家を対象に400円/10aの補助金が頂けるがこれは沈砂池の他、地域にも利用しなければならない。沈砂池1箇所あたり、130~150万の費用がかかりお金の面で非常に苦労している。年に1箇所でも維持管理ができるような費用の援助をお願いしたい。

(会長)
・問題があることがわかったので、小委員会と開発局のほうで協議を進めて欲しいと思います。

【水循環小委員会について】
(委員)
・P37で2010年では2002年に比べて、流出高が高いのに関わらず栄養塩負荷量が減っているが、どのようなメカニズムでそうなったのか解かれば教えて頂きたい。また、P38の委員からの主な意見でラムサール条約登録以前の水質を目指すということだが、目標の設定方法が決まっていれば教えて頂きたい。

(事務局)
・減少した理由は、まだ定量的に把握した状態ではない。2002年から2010年にかけて家畜飼養頭数が増加しているのに水質が良くなっているのは、この間に施行された「家畜排せつ法」により、農家さんが糞尿の上に屋根を整備したりして流出を抑制したためでは小委員会でも話があった。
・目標の設定方法は、ラムサール条約登録以前の現状の水質の把握は行なっていない。このため、2002年から近年のデータについて整理を進めている段階であり、設定方法は決定していない。

(委員)
・栄養塩負荷量の減少のメカニズムを明らかにすることで、今後の対策方法のヒントになると考えているので引き続き解明を進めて欲しい。
・以前の状況は推定しか出来ないと考える。流域からの負荷の推定手法があると思うので是非そういうのを活用して目標を設定して欲しい。

(会長)
・農業のほうで行われた糞尿対策が効果として現れているのであれば素晴らしいことだと思うので、ぜひともその辺りを把握して欲しい。

議事2 :講演会

 阿蘇草原再生協議会会長、高橋佳孝氏より、【「草の里山」と生きる 阿蘇草原再生協議会の活動から】と題してご講演いただいた後、質疑応答が行われた。

(委員)
・阿蘇と釧路では、草原が人に近い資源であるという点が一番の違いだと考るが、そういう再生活動を進める中で、複数県にまたがる草原の場合、調整等で苦労した点はありましたか。

(高橋氏)
・阿蘇の草原は連担している草原のため維持が必要である。維持は複数の撲焼組合でおこなっており、行政からも支援を行っている。また、広域的な上位の組合の立ち上げを進めている。

(会長)
・釧路の場合、なりわい的なものの結びつきができていないと考えている。地域全体が活発化するようなアドバイスがあれば教えてほしい。

(高橋氏)
・阿蘇の場合、草原保全という目標が誰にでも分かりやすかったと思うが、現在のような合意形成になるまでに2~30年かかっている。現在でも対立抗争にならないよう、合意を図ることを考えている。

議事3 :釧路湿原自然再生全体構想の見直し素案検討の経過報告について

 事務局から釧路湿原自然再生全体構想の見直し素案の経過報告について説明行った後、内容について協議が行われた。

(会長)
・項目があって、それをどうしたいかということまで記載すべきだと思う。
・~に努めるというのは役所的である。協議会は委員の皆さんがプレイヤーであることから、具体的に記載したほうが良い。

(委員)
・先ほどの講演で教訓的だったのは、生態系サービスという話だったと思う。再生事業は阿蘇の場合、草原が地域にとって非常にメリットがあるということを具体的に示して和が広がったという話だった。私達も湿原が地域にメリットがあるということをスタートとし、地域のメリットが損なわれているから再生しましょうという話を進めている。湿原生態系と持続的に関われる社会づくりというところは、具体化するところの小委員会になると思う。今まで普及再生小委員会というのは、生態系サービスの普及を行ってきた。次の段階では、湿原を活かした具体的な地域づくりが再生事業のメリットであると新しい小委員会で示すのではないかと思う。
・地域振興という名ではなく、膨らみを持たせる内容の名前が良いと思う。

(委員)
・前回のWGでは、再生普及小委員会と地域振興小委員会の二つに分割しなくても良いのでは?という意見や分割するとしても地域振興という名前ではなくもう少し繊細な名前でも良いのではという意見もあった。
・仮に地域振興の小委員会が設立すると7つの小委員会となり、委員会の数が多いと 感じる。この意見に派生して全体の小委員会の見直しを実施してはどうか。

(会長)
・全体の小委員会の見直しまで協議を進める場合、現行のスケジュールに間に合わない可能性が出てくる。見直しは単に数の見直しか、それとも内容を踏まえての見直しなのか。

(委員)
・既存の6つの小委員会に新たな小委員会を立ち上げた場合、7つの小委員会となる。それに対し大きな考え方が、生物環境に属するもの、物理化学に関する環境に属するもの、社会経済環境に属するものの3つあり、この考え方に属してそれぞれの小委員会がある。このため、属性を考慮して小委員会の見直しを実施するべきではないか。

(会長)
・事務局の問題もあると思うので、ご意見として伺っておく。例えば、水循環と土砂流入を同時に議論したほうが良いと両委員長も同意見であれば委員会の見直しもひとつの案になると思う。

(委員)
・私は、地域振興は経済に関する事項だと考えている。先ほどの講演会でも話があったが、基盤となる資金作りを考えないといけない。新しい小委員会では、地域の経済について議論していただければと思う。また、小委員会の設立・統合等に関しては、一文を明記して別の場所で議論を行ったらどうか。

(委員)
・新しい小委員会のメンバーは、この協議会の委員からだけではなく声かけなどを行い、新しいメンバーを加えて新たな展開開く必要があると思う。

(会長)
・立ち上げる委員会の検討内容によっては、才覚のある人物を外部からお呼びするのは大事だと思う。

(委員)
・行政関係団体だけでなく、町づくり団体、民間団体にも声をかけてほしい。

(事務局)
・委員の方から推薦等があれば、事務局に連絡をいただきたい。

(委員)
・再生事業の課題と今後の部分は、非常に重要になると考える。アンケートから出てきた課題を明確に記述して欲しい。

その他 今後の予定について

 事務局から今後の予定について説明を行った。

(事務局)
・参考資料として、小さな自然再生を支援する仕組みとして、他薦・自薦を問わない【釧路湿原自然再生表彰】を案として考えている。協議会で表彰することで取り組みの紹介や応援を行いたいが、ご意見等があればいただきたい。

(会長)
・推進法の改正の際、小さな自然再生の具体的な方策や予算等が見えない状況にあり、違った仕組みが必要だと考える。事務局からの提案はそのひとつとして捕らえることができるものであり、結構なことであると思うので検討を進めてほしい。 

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