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令和3年7月2日局長記者会見(北海道建設記者会)

記者会見内容

令和3年7月2日北海道建設記者会
  1. 倉内公嘉 前北海道開発局長からの挨拶
  2. 橋本幸  北海道開発局長からの挨拶

会見日時・場所

日時: 令和3年7月2日(金曜日) 11時00分~11時28分
場所: 札幌市北区北8条西2丁目札幌第1合同庁舎15F 1・2号会議室

配布資料

配布資料はありません。

話題1

倉内公嘉 前北海道開発局長からの挨拶

倉内公嘉 前北海道開発局長
 昨日、7月1日付けで北海道開発局長を退任いたしました、倉内でございます。在任の1年間、専門紙の皆様方には大変お世話になりました。
 建設系の専門紙の皆様方には、我々発注者側の意図というものを業界の方々に伝えていただくということで、非常にその役割というものを強く認識しております。我々が会議などで発言した内容を、やっぱり皆様方はよく理解されておられるので、うまくまとめて噛み砕いて道内の業界の人たちに伝えていただき、ありがとうございます。  
 我々のところに業界の方々がご挨拶に来ていただくときに、やっぱり話のネタになることは、皆様方の記事の内容であり、どこどこの新聞にこういうことが書かれていたのですが、真意としてはどういうことで、どのようなことをこれから進めていくのでしょうか、といったことを話のネタに来ていただくという、そういう意味でも、皆様方は我々と業界の接点のような役割を果たしていただいており、本当にありがとうございました。
 在任中はコロナの真っ最中ということで、仕事のやり方も変更を余儀なくされたという1年間だったと思うところです。好むと好まざるとにかかわらず、リモートでの対応やテレワークの推進というのが不可避になって、結果として働き方改革にもつながっており、やってみたらできるのではないかということが分かった1年だったということです。コロナが収まった後も、引き続き、このような働き方の推進が必要かと思っております。昨年末位までに、テレワークやリモートの機器やソフトが整備され、効率的に仕事ができる環境を整えたところであり、もうすっかり定着した中で、外部の人との関わり方についてもいろいろと改革できるのではないかと思ったところです。いろいろな制約条件がある中で、皆様御案内のように「防災・減災国土強靱化5か年加速化対策」が今年度からスタートしておりますが、非常に有り難い予算で、予算規模的には大きくなったということで、こういったコロナの状況の中で、最初は執行の面で心配をしていたところがあるのですが、このような制約条件の中で、我々の組織、責任感を持って非常に高いレベルで執行を図ってくれておりますので、そのことには手前味噌ではありますが、開発局の組織力というのを感じたところですし、この組織力は北海道にとって欠かせないものだと自画自賛しておりますので、これを維持していくということが非常に重要だと実感した1年でした。北海道経済を下支えするという意味でも、我々もお役に立てたのではないかと思っております。引き続き、いろいろと皆様方には北海道開発局がお世話になるかと思いますので、よろしくお願い申し上げまして、私からの冒頭の御挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。

話題2

橋本幸 北海道開発局長からの挨拶

橋本幸 北海道開発局長
 7月1日付けで、前任の倉内局長の後任として北海道開発局長を拝命いたしました橋本と申します。
 日頃から、ここにいらっしゃる皆様とはお付き合いをさせていただいておりますけれども、前任が建設部長という役職だったこともあって、とりわけ皆様方とのお付き合いは濃かったわけですが、また別の立場でお付き合いをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 倉内前局長がおっしゃったとおり、業界紙の皆様たちが果たしてくださっている役割というのは非常に大きく、とりわけ全産業の中でも建設業というのは、長くたくさんの人が使う丈夫なものということが理由で事業費がものすごく大きくて、それが公共事業という、どちらかというとネガティブなレッテルを貼られ、批判にさらされてきたという歴史がありますし、我々は、様々な点でそういった反省とか、過去至らなかったところを律しながらやっていかなければならないと思っております。一方で、コロナの1年半の間に、一言に建設業と言っても内部構造自体は随分変わってきていて、全ての道内の会社がそうかというと規模によって違うと思いますが、一般に建築、土木、そして大きなところでは海外、というのが柱になっていくのかと思いますが、コロナの中で民間建築の投資意欲に非常にブレーキが掛かりましたので、そこがかなり落ち込んでいる、それから、海外に至っては、そもそも行き来が途絶えましたので、そこに対するものも随分減じられている。本来的に絶対値としての社会資本整備というもののプレゼンスの高さは変わるものではないのですが、相対的にも増していると思っております。北海道の、特に我々が大事にしたいと思っている「生産空間」という言葉を使わせていただいておりますが、そこは唯一無二で、食料供給での日本への貢献はNo.1ですし、観光資源の供給という側面でもNo.1、かつ、人口密度が日本で最も小さいという、恐ろしい生産性ということになりますけれども、その三冠王に敬意を表して、我々は単なる地方部ではなく「生産空間」という特別な呼び方をさせていただいておりますが、人口密度が少ない中で高い生産を誇っているというのは、普通は褒められるべきものですが、人口が少ないという観点から、そこがインフラの投資判断である費用対効果という数字だけを大きく引き下げるということで、これは我々、業界紙の皆様共々なんとか局面を変えていかなければならないと思っております。社会の費用は、税収の多いところから税収の少ないところに再配分されるものなので、税収の多いところから見ると、なんであのようなところにという思いもあるでしょうし、それをお使いになる人口規模が少しでも多いところが優先されるというのは極めて妥当であるし、全然間違ってはいないと思うのですが、今は、人口の少ない地域が大きな価値を生むということを想定していない概念なので、私たちの北海道は、単なる人口だけで計ってくれるな、というところを訴えかけていきながら、社会資本を整備していき、その中で、皆様の後ろにいらっしゃる建設業の皆様たちにしっかりと仕事をしていただいて、大きなお金が動くものであるからこそなおのこと、社会から信頼をいただけるような業態、業界、行政を目指していきたいと思っております。 
 私の方からは、挨拶に代えまして以上でございます。

質疑応答

 (記者)
 橋本新局長に3点お伺いします。
 まず1点目、就任に当たっての抱負をお聞かせください。
 2点目、今後「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」と「流域治水」の取組がより一層本格化していくことと思います。開発局として、どのような取組を展開していくのかお聞かせください。
 3点目、建設業における担い手不足とカーボンニュートラルに関する取組について、今後の開発局における展望をお聞かせ願います。

 (橋本新局長) 
 就任に当たっての抱負としては、コロナ禍という特殊な時期に私は就任をさせていただきました。倉内局長はまさにコロナ禍の中だったということで、最初から最後まで制約の中で、いろいろなことに取り組んでいただき、結果としてリモートなどがすごく進みました。リモートは元々できたものですが、人間というのは、やっぱり必要性が極まらないとなかなか行動が変えられないものだと改めて分かりました。ただ、こうしてビルトインされたリモートは、縦に400キロ、横に500キロという広大な北海道では、どこの地域よりも距離を一瞬で超えるものであり、コロナ後も明らかに我々のポジティブな財産となっていくと思いますので、そういったものをしっかりと定着させていきたいと思っております。
 我々は、先ほども言ったような社会資本を整備していくのですが、外向けにはまだまだ重要性に対する理解が足りていない。それは、ひとえに我々の責任なのですが、もっともっとコミュニケーションを図って、鈴木知事を始めとした北海道庁の皆様、秋元市長を始めとした札幌市の皆様、全道の市町村の方々、それから経済団体の皆様、真弓会長のいらっしゃる道経連、岩田会頭のいらっしゃる道商連等々、それから、なにより皆様、マスコミのメディアの力も最大限お貸しいただいて、我々の仕事の必要性というものの理解を図っていきたいと思います。
 また、北海道開発局には5,030人ほどの職員が、常勤、非常勤、臨時職員、再任用、様々な立場の者がおります。また、事務・技術があり、技術の中には様々な分野があり、もちろんやっていることはそれぞれ違いますが、そういったものを乗り越えて、より互いの立場や、状況や、働き方、考え方の違いを受け止めながら、そのことをもって北海道開発というものを推進する私たちの力になっていくと思いますので、対内部的にもそういったことを働きかけていきながら仕事を行っていければと思っております。
 防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策は、これまでも各紙で書いてくださっているとおり、よくお分かりだと思いますが、その一環の中で、例えば道路ですと、先日合計18か所の開通箇所を公表しております。北海道は都市と都市がまだつながっていなくて、釧路とすらつながっておりませんけれども、令和6年度には札幌から帯広を抜けて釧路にようやく届くことになる。そういったことを公表していくことで、民間の経済団体の方々の経済活動の指針にもなると思いますし、命を守るというのは当然であり、それも一義的なものですが、そういったことが生む副次的な効果みたいなものにも着目してご理解をいただきたいと思っております。
 流域治水は、そういう意味では「5か年加速化対策」の部分が半分と、それとは別にソフト的というかタイムラインであったりというようなものと、これはこれで複合して進めていくことになると思いますが、これは、多様なプレイヤーがいらっしゃって成立することなので、元々、市町村の方々が協議会というものに入って流域治水プロジェクトが取りまとめられているところですが、むしろこれからですので、流域治水プロジェクトは全国で出されましたけれども、北海道はとても特徴的で、手前味噌ですがやっぱり着目され、農業部門を組織の中に抱えていて、流域治水が農地、一次生産に与える影響もしくは好影響みたいなものを主体的に書けるというのは私たちの組織力なのだと思いますので、そういったところもPRしていきたいと思っております。
 それから、担い手不足については全産業の問題だと思いますが、相対的に建設業の担い手不足がより深刻なのだとすれば、そこには理由があるのだと思いますので、そこをしっかりと分析して対応していかなければと思っております。
 やはり、休日ですかね。我々の役所の中で週休2日になったのは20年位前でしょうか。昔は半ドンなんて言葉がありましたけれども、半ドンどころか、建設業の方々は、週1日のお休みというところもあるのでしょう。そういったところは、就職先を探す学生の方にとってみると、そこがネガティブな情報になっていくと思いますし、また、いやいや建設業というのはそういうものではないのだというような、気合いで乗り切れるようなものとも違うのだと思いますので、建設業特有の、屋外でものを作るという気候に左右されるというところは、当然合理的な言い訳にはなるのですが、そういった想定し得ない部分も内包しながら週休2日を進めていけるようなシステムを、もっともっと考えていかなければならないと思っております。
 カーボンニュートラルは、これは本当に道半ばというのもおこがましいくらい、建設業という中ではこれからの部分ではあると思います。
 今の第8期北海道総合開発計画の前の第7期計画には「地球環境を先導する」という言葉が付いているのですが、確かに「地球環境を先導する」というポテンシャルを北海道は持っていると思いますし、そこは、当時は一つのメッセージとして冠せられたものだったのかもしれませんが、今はそれが政策、しかも、ど真ん中ということになっていますので、カーボンニュートラル、自分たちが施工するものもそうですし、例えば高規格道路みたいなものを造っていく、それは明らかにCO2削減になりますので、そういった主たる目的ではないけれども、副次的に生まれるものというものもしっかり整理して打ち出していかなければと思っております。本格化させなければいけないというのが正直なところでございます。

 (記者)
 倉内前局長に質問です。北海道開発局長に就任されていた期間内に、特に印象に残った出来事と、新局長に期待されていることをお聞かせください。

 (倉内前局長)
 コロナの状況の中での事業執行ですね、本当に職員が頑張って地域のために責任感を持ってやっていただいており、頭が下がる思い、有り難い気持ちです。7割近くの出勤回避でしたが、前年を上回る事業執行を計られたと思っています。業界的には良い悪いがあるかと思いますが、発注ロットを大型化したということもあって、効率化を比較的高めることができたと思っています。北海道は現場との距離が非常に大きい地域であるため、リモートでの仕事のやり方が否応なくすすんだことで、建設業の方々に対する効果といったところもかなり出てきたのではないかと思います。従来だと1時間掛けて事務所に行って打ち合わせし、帰るのにまた1時間掛けていたのが、リモートで実現できるようになりました。元々、実現できたことだったでしょうけれども、今回のコロナのきっかけで進みました。この仕事のやり方はずっと変わらないと思いますので、より一層、遠隔臨場やリモートの仕事のやり方を進めていくべきだと思っています。
 新局長に期待ということですが、北海道開発局は、基本、インフラの整備や維持管理が一番大きい役割であり、道民の方に対し大きい使命があると思っています。そういったことに立脚して色々なソフト施策、かわたびほっかいどうやシーニックバイウェイといったソフト施策を色々展開しているところですが、我々がインフラを整備して管理しているということがなければなかなか携わることができない、そういったことに立脚した形で展開しているものです。これは、北海道の可能性を更に広げ、あるいは、共に北海道のために活動してくれる人たちを増やす、そういうことだろうと思います。インフラの整備に関するシンパというか、正しい理解をしていただける人たちを増やしていく、そういうことなのでしょう。橋本局長はフレンドリーなので、非常にそういった能力も長けていますので、ますます愛される組織にしていただけるように頑張っていただけると思います。

 (記者)
 両局長に質問です。建設業界へのメッセージをお願いします。

 (橋本新局長)
 一緒に、すばらしい北海道を創っていきましょう。

 (倉内前局長)
 若者に夢を抱かせるような業界に、実力で競争し、頑張れば頑張るほど伸びていく、会社が良くなるような業界を、開発局も応援していく、そういった気持ちで業界を盛り上げていっていただければと思います。

以  上

※ この文章については、読みやすいよう、重複した質疑内容や言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理した上、作成しています。(文責 開発監理部広報室)

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