現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 治水事業
  4. 十勝川中流部の川づくり
  5. 十勝川中流部川づくりワークショップ
  6. 十勝川中流部川づくりワークショップ(第1回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第1回)議事概要

十勝川中流部川づくりワークショップ(第1回)議事概要

日時: 平成22年10月2日(土) 9:30~16:00
場所: 現地及び千代田分流堰管理棟会議室
出席状況: ワークショップメンバー(全25名):現地見学17名、意見交換16名が参加
      オブザーバー(全5名):4名が参加、意見交換3名が参加

議事概要

1.現地見学(9:30~12:00)
・十勝川の鈴蘭大橋下流地点から千代田分流堰上流地点の区間をラフティングボート4艇により現地を見学
2.意見交換(13:50~16:00)
1.現地見学(9:30~12:00)

・十勝川の鈴蘭大橋下流地点から千代田分流堰上流地点の区間をラフティングボート4艇により現地を見学

2.意見交換(13:50~16:00)

1)ワークショップ規約(案)について・規約(案)について了承される。

2)座長及び副座長の選出

・北海道大学大学院の加賀屋教授が座長に選出される。

・副座長には加賀屋座長から石原さんを指名。

3)意見交換

・十勝川中流部の現状について、資料により事務局から説明し、質疑応答を行った。

・各メンバーから、川を見た感想や川づくりに対する意見を出してもらった。

・流域の自然史や川の個性などを踏まえた上で、川づくりを進める必要があるのではないか。
・川を再び身近なものにしたい。
・自然がもっと増えて、多くの動物たちが見られるような川がよい。
・今後も美しい河原があってほしい。
・自然に対する価値観も、自然とどううまく調和していくかに変わってきている。
・ヤナギばかりが目立ち、堤防から川が見えない。早く安全な川をつくってほしい。その他、様々な意見が出された。

・次回ワークショップに向けて、事前に川づくりに関する意見を事務局に提出して頂くことを決定した。
  • 掘削しt水域を確認
  • 水域上流側の掘削箇所にて

【十勝川中流部川づくりワークショップ(第1回) 議事要旨】

1.十勝川中流部の現状について
1.十勝川中流部の現状について
資料の内容を事務局から説明し、以下のような質疑応答を行った。

(メンバー)

・河川整備基本方針では1/150確率の洪水に対応しているのに対し、河川整備計画は当面30年の計画とされているが、これで洪水に対する安全は確保されるのか。

(事務局)

・河川整備計画の目標が達成された際には、次の段階で目標のレベルを検討し、新たな計画を立てることになる。

(メンバー)

・集中豪雨や気候変化などもある中で、戦後最大規模相当の洪水を対象とした河川整備で対応できるのか。

(事務局)

・想定外の洪水が発生した場合には、必要に応じて河川整備計画を途中で見直すことも可能である。

(メンバー)

・中州の発生や蛇行による河岸侵食など予測することは可能なのか。

・河川整備の目標で、150年確率や30年の計画などいくつかの指標が示されているが、どのような意味をもっているのか。

・十勝平野や十勝川の性格を人間の時間スケールではなく、自然史の中で見つめてみることも必要ではないか。川は土砂運搬を含め自然の物質循環の役割を担っており、それによって森・海を育み、周辺の土地を豊かにしてきた。その一方で、川の土砂運搬をストップしてきた砂防ダムが作られており、自然の原理を人間が止めた影響はないのか。河川整備は当然必要であるが、川の個性・性格を踏まえた上で、自然の摂理に背かない川づくりを進めていきたい。

(事務局)

・砂州のでき方については、水深と川幅の関係で、複列砂州か、交互(単列)砂州になるのかはおおよそ予測できる。今回対象の中流部では交互砂州が予想される区間ではあるが、植生などが繁茂すると、その移動などを予測することが難しくなる。

・蛇行については、予測手法も進んできたが、局所的な侵食が発生するとその影響が対岸にも及ぶなど、予測するのが難しいのが現状である。

(メンバー)

・研究レベルではシミュレーションで予測できるようになってきているが、実際の河川では河岸(側岸)の強さも場所によって異なり、精度のよいデータもないことから、実務に使えるまでには至っていないと思う。

・自然の摂理に背かない川づくりはもっともであり、川本来の性質を考えないで施工した後に、維持に苦労しコストもかかっている事例がある。
2.意見交換
各メンバーから、川を見た感想や川づくりに対して、以下のような意見等が出された。

・自分が職についた頃から、安全を考え子どもたちを川から遠ざけて来たように思う。川を再び身近なものにしたい。

・白鳥護岸の補修が必要と聞いたが、仮締切なども考えなければならないと思う。今回の川づくりと併せて考えることになるのか。

・安全性を考える必要がある。また、現地見学で見た木流し工法なども含めて、護岸の工夫も必要と思う。十勝大橋の下の中州もあのままで良いのだろうか。

・今年は川の水が多かったが河畔のヤナギが流出しているところはほとんどない。自然の攪乱が機能しなくなっていることで、更新地となる礫原もなくなってきている。人工的な伐採などをこれに置き換えるという考え方も必要なのではないかと思う。

・中州が多い印象を受けた。それが断面阻害になることが心配。

・2001、2002 年に鳥の調査をした時は、十勝川も札内川も河原がたくさんあった。その後、どんどん植生が繁茂してきていると認識していたが、現地を見て、思っていたより河原があって安心した。今後も美しい河原があってほしいと思う。

・本来であれば氾濫源となる部分を人間が手を加えて使っているのだから、川についてもある程度自分たちで手入れをしていく必要があると思う。また、現在流下能力がないとの説明があったが、どのような経年変化があって現在の状況になっていて、今後の見通しはどうなのか考える必要がある。なお、自分としては平水位以上の掘削が良いと思う。

・河川整備基本方針では1/150確率に対し、河川整備計画では戦後最大である昭和37年、昭和56年規模の洪水を目標にするとの説明があったが、確率年で表現した方が分かりやすいと思う。

・今日の現地見学でカワセミを見ることができ、良かったと思う。今後の川づくりに期待するのは、自然がもっと増えて、多くの動物たちが見られるような川が良い。

・札内川との合流点を見て、十勝川の水の汚さを感じた。

・川側から岸を見ながら下ったが、ヤナギばかりが目につき、川から堤防を見ることはできなかった。昔は堤防から常に川を見ることができた。ヤナギなどは洪水時には支障になると思うが、洪水ハザードマップで水のつくところに住んでいるので、早く安全な川をつくってほしい。

・今日はかなりいろいろな種類の鳥を見ることができたが、鳥の種類が昔とは変わってきている。では、変わってはいけないのかと言うと、変わったらいけない部分と変わってもよい部分があると思う。自然に対する価値観も変わってきており、生態学は昔は自然から学ぶ学問だったが、現在は自然とどううまく調和していくかに変化してきた。

・ワークショップの対象である中流部には、農村部、都市部があり温泉もある。十勝川自体の興味ある環境をエコツーリズムなどにうまく利用していくようなことも考えていきたい。

・川は単に水を流すだけではなく、土砂を流す。土砂が流れることによって堆積し氾濫する。本来、川は氾濫するのが自然の姿である。日本人は、稲作を行うために自然と川を制御しなければならなかった関係から、非常に古くから川に手を加えてきた。

・十勝川は若々しい川だと思う。常に活動しているので、掘削してもすぐに元に戻るようなことがないよう、将来にわたって維持できるかを考えなければならない。また、生物多様性を意識して、多様性を持った川を考えて川づくりを進める必要がある。中流部には多くの人が集まっており、川の恩恵を受けている。人の生活を簡単に移転させるわけにはいかいないので、大変だが、皆さんが納得できるように進めていきたい。

以上

リンク

お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

現在位置の階層

  1. トップページ
  2. 治水課
  3. 治水事業
  4. 十勝川中流部の川づくり
  5. 十勝川中流部川づくりワークショップ
  6. 十勝川中流部川づくりワークショップ(第1回)議事概要