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札内川技術検討会(第9回)

議事次第

日時:平成28年2月16日(火曜日)13:00~15:00
場所:とかち館 2階 孔雀の間

1. 開会
2. 議題
    ・礫河原再生の取り組みについて
    ・情報提供
3. 閉会

議事次第

議事概要

  • 9

    第9回札内川技術検討会の様子(帯広市内,とかち館にて)

第9回札内川技術検討会が平成28年2月16日(火曜日)に開催されました。
 

氏名 所属等
泉 典洋 北海道大学大学院 公共政策学連携研究部 教授
斎藤 新一郎 環境林づくり研究所 所長
中村 太士 北海道大学大学院 農学研究院 教授
平井 康幸 国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所
寒地水圏研究グループ 水環境保全チーム 上席研究員
藤巻 裕蔵 帯広畜産大学 名誉教授
船木 淳悟 国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所
寒地水圏研究グループ 寒地河川チーム 上席研究員
丸山 純孝 帯広畜産大学 名誉教授 ※欠席
柳川 久 帯広畜産大学 教授
渡邊 康玄 北見工業大学 教授
オブザーバー 国立研究開発法人 土木研究所 寒地土木研究所
【第9回検討会の議題】
  1. 礫河原再生の取り組みについて
  2. 情報提供
【委員からの主な意見】
■議題(1)「礫河原再生の取り組み」に関する意見

「資料1 平成27年度のダム放流による河道内の変化状況・考察」について

・置砂により下流砂州の前縁が発達した。ただし、置砂が流下して堆積した箇所以外でも砂州が発達したように見える箇所がある。両者の違いを区別することが出来れば置砂の効果としての評価が明確になる。

・放流により流亡した河畔林は、どこかに流れてたまっていると思われる。流木がケショウヤナギなら腐ってしまうが、オノエヤナギ等はヒコバエが生えて繁殖する。流木が起源になって林ができている所があるような気がしている。

・旧流路の引き込みを行っても120立方メートル/s程度ではあまり変動しないが、旧流路の流れが維持された状態で1/10や1/20規模の洪水が発生することにより流路の変動が起こり得る。

・平成24年は樹木流亡面積が少ないが、平成25年、26年は樹木流亡面積が増大しており、放流の効果をうまく引き出すことができるようになった。平成27年は放流時間が短かった影響により、効率的に樹木流亡させられなかったと評価してよいと思われる。

「資料2 礫河原再生の取り組みによる魚類やケショウヤナギ等の生息・生育場の変化状況」について

・魚類に生息状況は、流速や河床材料等の河道状況と関連付けた整理を行うことにより、引き込みによる生息場の変化と魚類の生息状況の変化の関係が把握できると考えられる。

・底生動物は放流後に減少しているが、幼虫が成虫になったことも影響している可能性があるので、羽化による減少についても考慮した考察が必要と思われる。

・底生動物については、十勝川の河川生態の研究グループでも研究されている。その研究報告書を参考にすると良い。

「資料3 平成27年度 札内川自然再生(礫河原再生)実施計画書(案)」について

・流路の分岐や砂州の発達には平面流況が重要だと考えている。ドローンによる放流中の垂直動画撮影を実施すれば、平面流況を把握できると思う。

・ダム放流は、これまでの知見を踏まえると、平成26年度以前の水準で、継続時間30時間を目標にした放流が必要である。

・鳥類調査は、植物調査に合わせて実施することにより、陸域の植生と鳥類生息状況との関係についても把握できる。

・チドリ類に関する調査は、洪水による営巣への影響を把握する視点での調査と、営巣箇所数を継続的に把握する調査を両方行うことにより、放流による影響の有無や経年的な変化状況を確認することができる。

・樹木の根の深さが把握できると、ケショウヤナギは根が深く流されづらいということをある程度説明できると思われる。

■議題(2)情報提供

○渡邊委員より、フラッシュ放流や1/3規模の出水による効果と望ましいシフティングモザイクの関係について研究成果を紹介していただき、以下の意見交換が行われた。

(意見交換)

・1/3規模の洪水が札内川にとっては非常に重要と捉えているが、6年、10年起こらないこともあると思われる。そのような場合に、人工放流(フラッシュ放流)は、樹林化を抑制し礫河原を維持するために有効である。


○事務局より、チドリ類について、研究者及び札内川懇談会(野鳥の会)からの要望が紹介され、以下の意見交換が行われた。

(意見交換)

・洪水が繁殖に与える影響を年毎に評価するのか、あるいは10年くらいの単位で個体群が維持されているかを評価するかによって、個々の繁殖が失敗した時の評価が変わる。

・もともとチドリ類は出水の影響を受けやすい場所に営巣するため、長い時間で見れば個体群はそれに対応していくと思うが、それは、年毎の結果だけで評価するのは難しく、長期間の調査データが必要となる。


○事務局より、札内川をめぐる地域の動き(札内川懇談会)について、帯広工業高校の学生によるモニタリング等が紹介された。また、札内川懇談会に参加されている柳川委員より、補足説明をいただき、以下の意見交換が行われた。

(意見交換)

・河畔林がコリドーになって、シカによる農作物被害の増加、最近はクマの問題もあったと思う。もしわかれば現在の状況を教えていただきたい。

・札内川に1箇所クマの通路になっていた場所があった。そこの河畔林を去年伐採していただいた。その効果は、まだはっきり出ていないが、モニタリングを継続している。将来的に河畔林の伐採や間引きの効果が確認できた段階で紹介したいと考えている。

今後の予定
・本日の議論を踏まえて、平成28年度自然再生実施計画書のとりまとめを行い、平成28年度の放流に向けて調査・検討の準備を進める。

・平成28年度の放流の時期は、例年通りの規模で、6月20日の週を予定している。委員の皆様には、引き続きご指導をお願いしたい。

お問合せ先

治水課

  • 住所:北海道帯広市西5条南8丁目
  • 電話番号:0155-24-4105

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