国土交通省北海道開発局 札幌開発建設部

雄大な北の山なみに抱かれ、豊かな水を蓄える金山ダム。
その豊富な水は、
流域の明日をつくる産業や
この地で営まれる暮らしを支えています。
また、富良野・大雪・サホロ・トマムといった
北海道を代表する観光地の中心部に位置し、
人造湖とは思えないほどの環境にも恵まれていることから、
今や北海道を代表する滞在型レクリエーション基地として、
多くの観光客が訪れています。

　金山ダムは石狩川の主要支流である空知川に建設されました。空知川の源は十勝岳連峰の上ホロカメットク山に発しています。川の最上流はシーソラプチ川、ルーオマンソラプチ川の2つに分かれ山間部を下り落合付近で合流し空知川となります。その後金山ダムを経て富良野市、芦別市、赤平市を流下し滝川市で石狩川に合流しています。
　
　金山ダムは空知川上流約96キロ地点に洪水調節、農業用水の供給、水力発電、水道用水の供給を目的に昭和27年に予備調査着手、昭和34年実施計画調査着手、昭和36年建設事業着手、昭和42年9月に完成いたしました。
　なお、金山ダムは内部に空洞を持った中空重力式ダムで北海道唯一の珍しい形式のダムとなっています。

ダム形式：中空重力式ダム
目的：洪水調節、かんがい用水、発電、上水道
流域面積：470km2
高さ：57.3m
堤頂長：288.5m
総貯水容量：150,450,000m3
有効貯水容量：130,420,000m3
洪水調節容量：51,400,000m3
計画高水流量：1,000m3/s

計画高水流量1,000m3/sのうち最大240m3/sを下流に放流し、760m3/sをダムにためることによって空知川下流の洪水被害を軽減します。

空知川流域の山部地区、空知川右岸地区及び石狩川の美唄地区、浦臼地区28,449haのかんがい用水を補給します。

ダム直下の金山発電所（北海道電力（株）） で最大48.4m3/sを使用し、25,000KWの電力を供給しています。

下流の滝川市に対して0.109m3/s、約45,000人分の水道用水を供給しています。

　かつて石狩川をはじめその水系である空知川は、大雨の度に氾濫を繰り返し、その都度流域の暮らしは多大な被害を受けていました。
　金山ダムは、洪水の調節を行う一方、豊かな実りを支えるかんがい用水、流域の暮らしを支える水道用水、さらに発電など様々な役割を担う多目的ダムとして建設されました。
　一方、本ダムは、北海道の拠点都市である札幌市・旭川市・帯広市を結ぶトライアングルの中心に位置し、また富良野・大雪・サホロ・トマムといった観光地に囲まれ、カヌーやラフティング、キャンプなどのアウトドアのメッカとしても知られています。