17 茨戸川浄化対策事業【札幌開発建設部】治水100年
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石狩川治水に係わる主な事業
17 茨戸川浄化対策事業
市街化で悪化した茨戸川の水をきれいに
札幌市北部と石狩市を流れる茨戸川は、石狩川の「生振捷水路」工事で取り残された河跡湖だ。茨戸川流域は昭和40年代頃から人口が急増し、茨戸川に生活排水が流れ込み、水質が次第に悪化した。いよいよアオコが大量に発生したことから、昭和48年、「茨戸川環境保全連絡協議会」が設置され、茨戸川の環境保全を進めるため、50年に「茨戸川浄化対策事業」が関係機関により策定された。茨戸川には伏籠川、創成川、発寒川が流れ込み水質に影響を与えていることなどから、浄化対策の一環に浚渫(しゅんせつ)が昭和53年から行われた(平成11年終了)。浚渫は3川合流点付近を中心に、中部湖盆および下部湖盆で行われ、伏籠川下流と雁来新川の一部でも実施された。その後茨戸川流域の河川は、国土交通省の「第二期水環境改善緊急行動計画(清流ルネッサンスⅡ)」の対象河川に選ばれた。学識経験者や地域住民も参加する「茨戸川清流ルネッサンスⅡ」として、茨戸川に浄化用水を導水する事業が進められ(茨戸川ルートと石狩川ルートが通水)、茨戸川流域のせせらぎが復活するなど、水環境が改善されている。
- 茨戸川に流れ込む発寒川、創成川、伏籠川(右から)
昭和35年頃
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茨戸川でアオコが発現
(札幌開発建設部蔵)
所在地
- 札幌市北部~茨戸川