28 豊平川砂防事業【札幌開発建設部】治水100年
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石狩川治水に係わる主な事業
28 豊平川砂防事業
宅地化が進む上流地域の安全と憩いを創出
札幌市は昭和45年に人口が100万人を突破して宅地化も加速、豊平川上流の丘陵地や渓流沿いに住宅が密集するようになり、その分、土砂災害の危険性が増していた。昭和50年8月の集中豪雨では、土砂が流れて川をふさぐ土砂・水の氾濫が起こった。翌51年から豊平川流域の砂防調査が行われ、砂防計画がまとめられた昭和56年8月下旬、大洪水が発生した。豊平川上流で死者1名、全壊家屋2戸、半壊家屋14戸という最大の被害になり、基本計画は改定された。
豊平川直轄砂防事業として、昭和57年に野々沢川に1号砂防ダムが着手され、ひきつづき穴の川に砂防ダム、野々沢川・オカバルシ川・南の沢川の順に床固工などが整備された。オカバルシ川は遊砂地の整備にともなって、札幌市が緑地公園をつくることになり、ホタルの生息環境が整えられて以降、希少な生息地になった。穴の川遊砂地は、計画段階から地域の意見を取り入れ、調整地周辺に「ハーブの小径」がつくられた。
上流の自然環境に配慮し、地域特性を生かした砂防空間は、それぞれに散歩したくなる豊かさだ。
豊平川直轄砂防事業として、昭和57年に野々沢川に1号砂防ダムが着手され、ひきつづき穴の川に砂防ダム、野々沢川・オカバルシ川・南の沢川の順に床固工などが整備された。オカバルシ川は遊砂地の整備にともなって、札幌市が緑地公園をつくることになり、ホタルの生息環境が整えられて以降、希少な生息地になった。穴の川遊砂地は、計画段階から地域の意見を取り入れ、調整地周辺に「ハーブの小径」がつくられた。
上流の自然環境に配慮し、地域特性を生かした砂防空間は、それぞれに散歩したくなる豊かさだ。
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遊砂地内を札幌市が公園として整備したオカバルシ川
(綿貫隆夫写真集より)
昭和55年頃
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穴の川遊砂地
(札幌河川事務所蔵)
所在地
- 札幌市藤野地区(野々沢川・オカバルシ川)、石山地区(穴の川)、南沢(南の沢川)