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103 豊平峡ダム【札幌開発建設部】治水100年

石狩川治水に係わる主な事業

103 豊平峡ダム

深い渓谷に曲線美を描く道内初のアーチダム

豊平川上流の支笏・洞爺国立公園内に位置し、札幌の奥座敷・定山渓温泉に隣接する豊平峡(ほうへいきょう)ダムは、治水・利水とともに、自然環境や観光に配慮されている。北海道のダムではめずらしく観光放流が行われ、レストハウスなどの施設も整う。またダムまでの道路は一般車両通行止、代わりに電気バスが運行して自然環境が守られている。
豊平峡ダムは、戦後の人口急増を受けて昭和40年から建設された。水と電気の需要がひっ迫し、昭和36・37年の連続洪水など洪水被害も後を絶たなかったことから、豊平川および石狩川の洪水調節、人口100万人への上水道の供給、最大出力50,000kWの電力の供給(豊平峡発電所)を目的に、札幌冬季オリンピック開催年の昭和47年に完成した。以来、札幌の水道需要の98%をまかなう重要な水がめだ。高さ102.5m、谷巾が狭いため採用された北海道初のアーチ式コンクリートダムは、夏は新緑・秋は紅葉のなかに曲線を描く。早いもの勝ちといおうか、豊平峡ダムのダム湖は地域の要望で「定山湖」と名づけられた。その名を冠した定山渓ダムが建設されたのは、もっと後のことだった。
  • 短い北の夏を象徴するハマナスと定山湖 短い北の夏を象徴するハマナスと定山湖

    (豊平峡ダム管理支所蔵)

昭和35年頃
  • 紅葉の渓谷とアーチ 紅葉の渓谷とアーチ
所在地
  • 豊平峡ダムミュージアム「ひふみみはなめ」札幌市南区定山渓7区 豊平峡ダムミュージアム「ひふみみはなめ」札幌市南区定山渓7区

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