天塩川かわづくりの提言
ページ内目次
天塩川かわづくりの提言
- ホーム
- 河川整備計画とは
- 流域懇談会の設立趣旨
- 懇談会メンバー
- 第1回天塩川流域懇談会[平成12年1月20日(木曜日)]
- 第2回天塩川流域懇談会[平成12年2月14日(日曜日)]
- 第3回天塩川流域懇談会[平成12年8月8日(火曜日)]
- 第4回天塩川流域懇談会[平成12年11月28日(火曜日)]
- 第5回天塩川流域懇談会[平成13年3月7日(水曜日)]
- 第6回天塩川流域懇談会[平成13年7月13日(金曜日)]
- 第7回天塩川流域懇談会[平成13年11月2日(金曜日)]
- 第8回天塩川流域懇談会[平成14年1月24日(水曜日)]
- 第9回天塩川流域懇談会[平成14年3月6日(水曜日)]
- 天塩川かわづくりの提言
平成14年 3月 6日
天塩川流域懇談会
座長
天塩川の河川整備計画(原案)を作成するにあたり、学識経験者、市町村の代表者及び天塩川に関わりのある各種団体の代表者から成る「天塩川流域懇談会」を組織し、天塩川の現状と将来のあるべき姿等について自由闊達な議論を行いました。
悠々たる原始の天塩川が流れ、アイヌの人々が生活していた天塩川流域に、本格的な入植が始まったのは明治30年代に入ってからのことですが、その開拓の歴史はまさに洪水との闘いの歴史でもありました。現在では、先人の労苦が実り天塩川流域は田畑が広がる豊かな農業地帯となっていますが、依然として洪水の危険性は無くなっておらず、これを軽減していく努力は必要と考えます。
一方、天塩川が育んできた多様な生態系や優れた景観は、流域の人々のかけがえのない財産となっており、これはより良好なものとして後世へ継承していかなければなりません。
懇談会での 9回にわたる議論を踏まえて、今後の整備のあり方についての意見を治水、利水、環境、利用、連携、維持管理の 6項目の提言としてまとめました。
これら各項目については、ややもすれば対立する関係となることもありますが、より良き調和を図ることによって、この提言が天塩川らしい魅力あふれる川づくりを行うために役立てられることを期待します。
悠々たる原始の天塩川が流れ、アイヌの人々が生活していた天塩川流域に、本格的な入植が始まったのは明治30年代に入ってからのことですが、その開拓の歴史はまさに洪水との闘いの歴史でもありました。現在では、先人の労苦が実り天塩川流域は田畑が広がる豊かな農業地帯となっていますが、依然として洪水の危険性は無くなっておらず、これを軽減していく努力は必要と考えます。
一方、天塩川が育んできた多様な生態系や優れた景観は、流域の人々のかけがえのない財産となっており、これはより良好なものとして後世へ継承していかなければなりません。
懇談会での 9回にわたる議論を踏まえて、今後の整備のあり方についての意見を治水、利水、環境、利用、連携、維持管理の 6項目の提言としてまとめました。
これら各項目については、ややもすれば対立する関係となることもありますが、より良き調和を図ることによって、この提言が天塩川らしい魅力あふれる川づくりを行うために役立てられることを期待します。
提 言
1.流域の暮らしを守るための治水について
5.流域の自治体、住民団体などと連携した天塩川づくりについて
6.天塩川の維持管理について
- 流域の人々が安心して生活が出来るように、流域の特性を考慮した治水対策が必要である。
- 計画を上回る洪水や、予期せぬ渇水等の発生においても、その被害を最小とするような対策が必要である。
- 流下能力確保のための河畔林管理については、樹木の成長や樹種、鳥や魚等の生息環境を考慮して検討すべきである。
- 旧川や水田等、流域の様々な遊水機能を生かした総合的な治水対策が必要である。
- 過去に幾度となく被害を受けている地域に対しては、早急な治水対策が必要である。
- サロベツ川においては、地域の土地利用や湿原環境の保全、水産資源等に配慮した治水対策を検討すべきである。
- 流域の本川と支川の関係を考慮した治水整備が必要である。
- 生活用水、農業用水、河川環境保全等に必要な流量を安定して供給出来るように水資源の確保を図る必要がある。
- 流域管理の視点から、利水施設間の情報伝達ネットワークの形成や弾力的運用等、合理的な水利用を推進する必要がある。
- サクラマス、サケ、ヤマトシジミ等の生息・生育環境の保全を図る他、チョウザメが生息できる河川環境を再生する必要がある。
- 天塩川の河川環境を保全・再生するための目標設定と実施、評価、フィードバックのシステムをつくるべきである。
- 天塩川の特徴である蛇行、旧川の機能を活かした良好な河川環境の保全・再生を図るべきである。
- テッシの保全とテッシ周辺部の多様な生態系に配慮した川づくりを考える必要がある。
- サロベツ湿原の乾燥化や、ペンケ・パンケ沼等の水環境保全については、関係者が連携し、迅速な対応が必要である。
- 天塩川や旧川の水質を保全あるいは改善するためには、流域の人々や関係機関が連携してその対策を考える必要がある。
- 天塩川の100年後、200年後を見据えて、多様性のある河畔林の再生を図るとともに、生態系の連続性についても考慮する必要がある。
- 天塩川を流域住民の憩いの場、自然学習の場、あるいは水辺に親しめる空間として整備する必要がある。
- 子供たちが川で遊び、川から学ぶことのできるような環境をつくる必要がある。
- 旧川を利用する場合には、旧川の持つ貯留効果や水質改善等様々な機能について考慮する必要がある。
- 天塩川を軸にしたカヌー、ラフティング等の水面利用の促進を図るとともに、流域及び地域住民の交流拠点となる「川の駅」などの構想を検討すべきである。
5.流域の自治体、住民団体などと連携した天塩川づくりについて
- 関係機関が連携し、情報交換を行いながら、天塩川の治水、利水、環境に関わる流域総合整備を推進する必要がある。
- 流域住民の意見等は、様々な機会をとらえて聞くとともに、計画に反映させるよう努める必要がある。
- 流域の自治体、住民団体等と連携し、市町村の特徴、特色を生かした川づくりを推進する必要がある。
6.天塩川の維持管理について
- 道内樹木の維持管理については、治水や環境上の機能や影響を考慮し、適正に管理する必要がある。
- 天塩川に係る河川情報の収集や整備、提供については、地域の協力も得ながら内容の充実を図る必要がある。
- 河川管理施設や許可工作物の適正な操作、管理については、施設間の情報伝達機能の充実を図る必要がある。
- 各自治体においてハザードマップ等防災情報を早急に住民に提供できるよう、整備・支援が必要である。