6 水環境の保全
釧路湿原の河川環境保全に関する提言
Ⅲ 目標達成のための施策
- 1 水辺林、土砂調整地による土砂流入の防止
- 2 植林などによる保水、土砂流入防止機能の向上
- 3 湿原の再生
- 4 湿原植生の制御
- 5 蛇行する河川への復元
- 6 水環境の保全
- 7 野生生物の生息・生育環境の保全
- 8 湿原景観の保全
- 9 湿原の調査と管理に関する市民参加
- 10 保全と利用の共通認識
- 11 環境教育の推進
- 12 地域連携・地域振興の推進
6 水環境の保全
湿原の生態系と密接な関係を持つ河川水、地下水などの水環境の保全を図るべきである。
河川水の保全
■窒素の負荷量を指標として、約2割の削減を行うこととし、そのためには流域対策として緩衝帯、沈砂池を整備する。あわせて、個別対策として畜舎周辺における家畜ふん尿対策や施肥基準の遵守をはじめとする物質循環を考慮した営農を指導・支援・育成することが必要である。流域対策の具体化に当たっては、これらの有効性を検討するため久著呂川をモデル地区として実施する。個別対策については全流域で早急に対応を進める必要がある。
地下水の保全
■地下水位の状況を把握し、生態系との関連を検討する。その後、必要に応じて湿原にとって良好な地下水環境保全のための対策を行う。特に赤沼の水位変動や釧路川左右岸堤防周辺の水位変動については十分検討を行う。
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赤沼付近の池塘の変化状況(1977年)
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赤沼付近の池塘の変化状況(1997年)