4.どうやってサケを増やすの? (3) 放流する(1)
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サケの増やし方と川との関係
4.どうやってサケを増やすの? (3) 放流する(1)
(1) 春が近づき放流が始まる
十勝では4月から5月ごろ、海の水温が上がって5℃くらいになったら、稚魚が川に放流されます。
放流された稚魚は数日から1ヶ月ほどで海へ下り、沿岸帯でエサをとって成長します。
水温が13℃になるころオホーツク海へ移動し、ここで夏から秋まで育ったあと、冬に北太平洋へ向かいます。
平成16年には、北海道全体で約10億尾の稚魚が放流されました。
放流された稚魚は数日から1ヶ月ほどで海へ下り、沿岸帯でエサをとって成長します。
水温が13℃になるころオホーツク海へ移動し、ここで夏から秋まで育ったあと、冬に北太平洋へ向かいます。
平成16年には、北海道全体で約10億尾の稚魚が放流されました。
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市民による、サケ稚魚の放流。
(「帯広さけの会」による市民放流祭。売買川さけのふるさと公園)
(「帯広さけの会」による市民放流祭。売買川さけのふるさと公園)
(2) はるかアラスカ湾まで
オホーツク海から東へ向かったサケは、ベーリング海やアラスカ湾まで行くようです。季節ごとに移動しながら3年から5年ほど、海で育ちます。
海で大きく育ったサケは、卵を産むために生まれた川をめざします。どうやって広い海の中を迷わず帰ってくるのかは、はっきりしていません。近づいてからは、生まれた川のにおいをたよりにするともいわれています。
海で大きく育ったサケは、卵を産むために生まれた川をめざします。どうやって広い海の中を迷わず帰ってくるのかは、はっきりしていません。近づいてからは、生まれた川のにおいをたよりにするともいわれています。
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(3)自然産卵も
十勝に帰ってきたサケのうち、多くは海でとられてわたしたちの食たくに並びます。また、川へ上ったサケも、多くは捕獲場でとらえられます。
しかし、そうしたところをすりぬけるようにして川を上り、自然産卵するサケもいます。
川底が砂利で、わき水が出ているところが、サケの産卵場所となります。
産卵後7~10日ほどで、サケはすべて死に一生を終えます。
しかし、そうしたところをすりぬけるようにして川を上り、自然産卵するサケもいます。
川底が砂利で、わき水が出ているところが、サケの産卵場所となります。
産卵後7~10日ほどで、サケはすべて死に一生を終えます。
産卵場所でのオスとメスのサケ。
参考
「漁業生物図鑑 北のさかなたち」 長澤和也・鳥澤雅 編 (株式会社)北日本海洋センター 1991
「サケ・HTBまめ本60」木村義一 著、北海道テレビ放送、1998
「サケ・HTBまめ本60」木村義一 著、北海道テレビ放送、1998
浦和茂彦(2000)日本系サケの回遊経路と今後の研究課題、さけ・ます資源管理センターニュースNo.5、p3-151
米盛保(1975)北海道起源シロザケに対する標識放流から得られた結果の分析についての試み.北太平洋漁業国際委員会研究報告、第32号、p123-151
米盛保(1975)北海道起源シロザケに対する標識放流から得られた結果の分析についての試み.北太平洋漁業国際委員会研究報告、第32号、p123-151